MDW2023会場構成
土井智喜
素材の芯まで余すところなく使い切る。
展示会場となるレストラン跡地は既存のカウンターや内装仕上げが残るノイズの多い空間であったことから、軽やかで透け感のあるメッシュ素材で空間全体を包み込むことで周囲のノイズから展示作品を切り離すことを試みました。
今回のような海外での展示では輸送コストが問題になり、費用などの面から使用できる物量が制限されてしまうことが多くあります。その問題をクリアするために元々メッシュの巻芯に使用されていた紙管で什器を作ることで部材を減らし、紙管とメッシュのねじりを組み合わせることで独自の表情を作っています。
COMPANY

荒川技研工業株式会社
1975 年に世界で初めて、金具の調整機ARAKAWA GRIP(アラカワグリップ)を開発。ワイヤーを金具に挿入し、任意の位置で簡単に確実に安全にワイヤーを固定することが可能。建築家やデザイナーが考案する独創的で機能的な空間を実現するマテリアルとして、現在は日本のみならず、世界のオフィスビル、美術館、博物館、店舗などで採用されている。
DESIGNER

土井智喜
デザイナー/soell代表/NEW NORMAL代表。香川県生まれ。桑沢デザイン研究所を卒業後、インテリアデザイン事務所勤務を経て2010年よりフリーランス、2022年にsoell株式会社設立。soellではプロダクト・インテリアのデザインを中心に、企業の持つ素材や技術の可能性を高めるデザイン支援を行っている。2014年より桑沢デザイン研究所非常勤講師、2020年より昭和女子大学非常勤講師。