NNNS3会場構成
土井智喜
ARAKAWA GRIPシステムを用いた展示什器を検討していたところ、偶然にも廃棄される予定の紙管があることを知り、ワイヤーとグリップ、紙管を組み合わせた展示什器を作ることを考えました。
什器の脚部は紙管を互い違いに組み合わせて安定しやすい3本脚とし、そうすることで紙管とワイヤーを固定するグリップの存在感が消え、シンプルな見た目になっています。
また今回の展示作品は比較的小さく、照明作品もあることから、ギャラリーの窓面にはグリップシステムと紙管、クラフトロール紙で作ったパーテーションを吊るすことにしました。
クラフトロール紙でドレープを作り、その間隔を紙管とグリップで調整することで表情を作っています。大阪展の会場に合わせて再度使用できるようにロール紙には穴あけや接着などを使用しないよう配慮しています。
ここからは大阪展の様子です。
大阪展でも基本的には東京展と同じ什器を使用しています。
COMPANY

荒川技研工業株式会社
1975 年に世界で初めて、金具の調整機ARAKAWA GRIP(アラカワグリップ)を開発。ワイヤーを金具に挿入し、任意の位置で簡単に確実に安全にワイヤーを固定することが可能。建築家やデザイナーが考案する独創的で機能的な空間を実現するマテリアルとして、現在は日本のみならず、世界のオフィスビル、美術館、博物館、店舗などで採用されている。
DESIGNER

土井智喜
デザイナー/soell代表/NEW NORMAL代表。香川県生まれ。桑沢デザイン研究所を卒業後、インテリアデザイン事務所勤務を経て2010年よりフリーランス、2022年にsoell株式会社設立。soellではプロダクト・インテリアのデザインを中心に、企業の持つ素材や技術の可能性を高めるデザイン支援を行っている。2014年より桑沢デザイン研究所非常勤講師、2020年より昭和女子大学非常勤講師。